とあるセルティスタの落書き帳

サッカークラブ、Celta de Vigoについて書きたいことをノホホンと書いていくブログです。管理人は多忙(怠惰)のため、基本的に気が向いた時に集中更新になると思います笑 カードゲームGwentについてもチマチマ書いていきます(´ω`*)

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セルティスタ 兼 Gwentエンジョイ勢のブログ

Celtaの通信簿 18/19シーズン総集編その3

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18/19シーズンを振り返る今シリーズ。

ここからはディープに掘り下げていきますよ!

 

3回目からは、今季の迷走を象徴する3人の監督を解説していきます・・・

 

 

アントニオ・モハメド

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キーワード:ペップとシメオネの良いとこどり()、2センター、可変守備、繋ぎ目の脆さ、サングラス事件

キープレイヤー:ファクンド・ロンカリア

 

愛称は"El Turco"(トルコ人)。だが実際はレバノン系移民のアルゼンチン人。アルゼンチンではイスラム圏の移民の方を全員まとめてトルコ人と呼ぶ慣習があるらしいw

南米やメキシコで監督を歴任。前任のメキシコのモンテレイではリーグ優勝を成し遂げている。

満を持して欧州上陸を果たしたのだが、厳しい初挑戦となってしまった。

 

コンセプトは様々な監督の良いとこどりと融合。本人のインタビューでは親友のシメオネと憧れのペップを引き合いに出しながら、自分は良い所をすこしずつ取ってきて組み合わせるのが好きだと語っていた。

 

個人的には実現したら最高、ただそんな虫の良い話は・・・と思っていたら不安が的中だったw

 

勝ちパターン

初期の基本システムは守備時が5-2-3、攻撃時が3-4-3と表現するのが最も近いと思われる。ポイントは中盤中央を2枚にして、前線と最終ラインの枚数を確保すること。これによって様々な可変システムを採用しやすくしている。

 

さすがリーグ優勝経験監督、彼自身には明確な勝ちパターンを確立しているようだった。

  1.  3トップを生かした前プレを軸としたショートカウンター、WBを用いた分厚いサイド攻撃によるセットオフェンスで先制
  2.  オープンな展開からボール保持に切り替えて時間を潰しつつ追加点を狙う
  3.  5バック、ロングカウンター要員をそろえてシャットアウト

守備時と攻撃時の可変に加え、試合展開によって可変の仕方を変えることによって様々な状況に対応したチームを作ろうとしていた。なるほど、これはシメオネとペップの融合と言っていた意味も納得できる。

 

 これがハマった試合はスコアだけ見れば完勝であった。

特に盟友”チョロ”・シメオネとのアトレティコ戦はゴディンのスリップ事故という幸運があったものの素晴らしい勝利を収めた。

プレイバック!Celta! 第3節アトレティコ・マドリード戦 なぜアリアスは後半投入だったのか? ~チョロの思惑とモハメド流親友の叩き方~ - とあるセルティスタの落書き帳

 

一体何が悪かった?

しかしサッカーという競技は良く出来たもので、一見万能な可変システムにも明確な弱点が存在する。それは各ポジションの繋ぎ目である。

まず一つは3バックの弱点として有名なCB・WB間。これについては一般に言及されつくされていると思うので割愛。

 

前期モハメドセルタ特有の脆さとして、シストちゃんがビルドアップ参加しないと前後分断が激しいという点が挙げられる。ハードワークでなんとかギリギリ保っている2センターであるが、流石に中央からのビルドアップでは手助けが必要だった。

ジローナ戦ではここを突かれて敗北。以降、セルタ対策として主流となっていった。

プレイバック!Celta! 第4節ジローナ戦 ~後編~ エウゼビオの罠とモハメドの反撃 - とあるセルティスタの落書き帳

その後、中盤の編成を変えてみるものの思うような成果は上がらなかった。

プレイバック!Celta! バジャドリード・バレンシア・ヘタフェ戦 ~中盤の憂鬱~ - とあるセルティスタの落書き帳

というよりも中盤をいじったことにより、サイドに振られることに耐性がなくなる、セットオフェンスがマキゴメにロングボール頼みになってしまうなど別の問題が浮上する始末。

 

また、ヘタフェ戦ではCBを投入して5バックにした瞬間に連係ミスで失点するなど可変システム自体の粗さが出てくるように・・・。

これらの問題点は勝てなかった試合だけでなく、うまくいっていた試合でも散見されていた。よって当初からの問題点をモハメドが修正できないうちに、スカウティングに見破られてしまったという構図が正しいのであろう。

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サッカーのカオスの渦

さらに状況は悪化していく。得意の勝ちパターンに乗せられなかった(先制点を取れなかった)試合での修正が過激すぎるのであるw

マジョを3バックの一角に使い、本職WGのヒュルサガーをWBに使って実質2バックで攻めることや、エッカートや追加のWGを投入してひたすらFWの数で押してみることなど・・・文字面にしただけで匂う危ない香りw

 

細かく試合の流れを追っていくと、真っ当な交代・変更である場合もある。しかし、あくまで全ての選手がほぼ完璧にプレーを行った場合に成り立つ采配であった。

 

交代策とは異なるが、モハメド特有の片方のサイドへ人数をかけて行うハイプレスもそのような采配であった。

そのサイドで刈り取れれば、ゴールに近い位置から人数をかけたショートカウンターを繰り出すことが出来る。一方で取り損ね逆サイドに展開されたときは、SBかWBが迎撃して守備を行う。このイチかバチかの迎撃守備に失敗すればもうCBしか残っていないのであるw

リターン重視、リスク度外視に見える采配が多かったのである。

 

リーガのような非常に戦術レベルが高く個々のクオリティも高い場所では、小さな違いから想定外のプレーが発生しやすい。ミスをすれば相手は確実に付け込んでくるのである。

このサッカーの初期値鋭敏性、数学で言うような”カオス”にモハメドは飲み込まれたように感じる。

 

つまり可変を行って安定性を求める、それが不安定性を生む」というドツボにハマっていた。

 

サッカーは脚という不自由な部位を使って行うスポーツである。トラップミス・パスミスあるいはスーパーシュート、意表を突くドリブル、そして判定や運も含めた”ゆらぎ”が消えることは無い。

この”ゆらぎ”を受け入れ、どのようにコントロール・利用していくかを追求しているのがペップでありクロップでありシメオネなのである。表面ばかり追いかけていれば、”ゆらぎ”を司るサッカーの神様に手痛い仕打ちを食らうことになるのは当然だ。

 

 彼は机上の理論にしがみつき、サッカーの混沌の渦に飲み込まれていった監督と言えるだろう。

だが逆に言えばである。チーム間に大きな戦力差があり、小さなミスなど個々のクオリティで打ち消せるわい!という場合は圧倒的強さを誇ることになる。これはメキシコ、アルゼンチンの強豪を率いて優勝した事実に重なる。

もし次に欧州で指揮を執るなら、小さいリーグでも良いから弱小・中堅ではなく強豪チームを推したい。(オファーがくるかは知らんが。)

また、シメオネ決戦兵器としては7戦無敗と圧倒的なので、シメオネを苦手とするチームも良いかもしれない笑

 

その後、最もカオスティックだったべティス戦を引き分けてしまう。続くソラーリマドリーに虐殺されたのが決定的になり解任された。

 

活躍した選手

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ロンカリアは4バックと3バックを使い分けるモハメドにおいて欠かせない選手だったと言えるだろう。一定以上のスピードとドリブルで持ち上がる力を持っており、CBだけでなくSBの位置でもプレーすることのできたため、交代を切らずに可変のさせ方を変えることが可能だった。

例えば右のマジョを高い位置に押し上げ、CBだったロンカリアを右に張り出すことで4バックにする形。新たに選手を投入することなく中盤を4枚にし、ミドルゾーンでプレスを強化することが出来た。

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アトレティコ戦後半で見せた可変

他にもロンカリアがピボーテのような位置に入って(一列上がって)瞬間的に4バックを形成するような場面が見られたように思ったが、ちょっと解説出来るまでの自信がないw

 

重宝される一方で、やらかしも目立った。ハメド解任前最後の試合、レアルマドリー戦ではベンゼマのマークを思いっきり外して失点に直結した。批判されながらも使われ続けたあたり、モハメドもある程度は仕方ないと割り切っていたのかもしれない。

 

ハメド解任と共に構想外に。冬にバレンシアへレンタル移籍した。結構頑張っているらしい。

 

エピソード

・・・難しいことはコレくらいにして、ココからは彼にまつわるエピソードをw

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愛嬌溢れる表情を練習中から振りまいてくれた。

 


シメオネとは少年時代からの仲。

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このときのブルゴスさん(左手前)の表情が気になる笑 嫉妬で燃えてたりしてw

初対面の時、モハメドは女子チームと一緒にプレーしているとシメオネは思ったとか。ブロンドの長髪だった事もあって、シメオネは女の子だと思ってたらしい爆

 
さらに代表合宿でも事件が。二人でバスに乗りそびれ、アルゼンチン代表の威光を借りて一般のバスに無賃乗車を試みるも失敗。

激走して練習に間に合ったとか、間に合わなかったとか……w

 
他にも面白いエピソードに事欠かない様なので、気になるアトレティはググってみると面白いかもしれないw

シメオネの新たな一面が垣間見えると思うw

 


またセルタではバライードスの開幕戦でハプニングが。

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セルタのカンテラーノのボールボーイが、スローインになったボールを渡そうとした時にモハメドの顔面に直撃させてしまったのであるwww

 
すぐに仲直りしたようだが、サングラスは壊れてしまったようだった。元々いくつかパターンがあるのだが、次の試合からは同じ物は出てこないw

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 新しいのが気になるご様子w


色々と面白すぎるモハメドだが、一方で悲しい過去も。2006年のドイツワールドカップ時に、観戦に一緒に連れて行った息子さんを交通事故で亡くしている…

ご冥福をお祈りいたします・・・。

 


セルタでは残念な結果であったが愛されキャラであり、今後も頑張ってほしい。

 


その後、CAウラカンの監督に就任。

と思ったら、また解任されてた爆

 

次回はカルドーゾ編!(果たして書き終えられるのか!?w)