Celtaの通信簿 19/20シーズン CB編
1週間、あいだが空いてしまいましたが続きです!ここ8シーズンでは失点が少なかったセルタさん。その数字の割に手痛い失点をしていた気もしますが・・・?
果たしてCB陣の評価はどうだったのでしょうか?
ジェイソン・ムリージョ
冬にやって来た、リーガファンにはお馴染みの実力者。謎にバルサに獲得され、その後どうなったかと思えばイタリアで干されていた・・・w FWとかみ合わないDF陣の立て直しを図るために、どんな補強をするのか色々憶測が飛んでいたが、フィジカルが強くてリーダーシップのあるムリージョという形になった。
実は個人的にはこの補強は意外で、当たるか若干不安だったのである。というのも、FW陣の停滞の原因の一つとしてCBから楔のパスが出せず、デニス・ラフィーニャ・アスパス・ブライスといった自慢の2ライン間攻略部隊が生かせないということがあった。特にその弱点はセルタの攻守を機能不全に陥れるほど狙われ続け、CBから中盤へのパスコースを切ってしまえばターゲットのいないロングボールを回収、もしくはパススピードの足りない楔のパスをカット、ショートカウンターに繋げるなど良いようにやられてしまっていた。
どちらかというと左利きの足元の上手いCBを獲得して(去年のフートのような感じ)攻撃陣の息を吹き返しつつ、アラウホがより実力を発揮できる右CBに移すのかなと考えていたのである。
ムリージョに対しては悪いイメージはないものの、ビルドアップが上手いわけでもなくどちらかというとカブラルやロンカリアなどのストッパーに近いタイプかなーと感じていた。これでは前半戦と同じことが発生するのでは・・・?と不安がよぎったのである。
しかし蓋を開けてみると大違いだったのである!
もちろん楔という面では大して変わりはなかったのだが(笑)、合わせてロングボールのターゲットにできるスモロフを獲得したことによって躊躇なく蹴っとばせるように。デビュー戦ではやや試合勘の欠如から見られるミスが見られたものの、読みの良さとカブラルやロンカリアよりもカバーに入ってくれる場面が多いこともあって守備力も向上。突撃しがちなセルタDF陣をうまくコントロールするリーダー役になってくれた。
その後も試合数をこなすごとにパフォーマンスも向上。特に変なミスが続いていたアイドゥーを番犬として飼いならす姿は圧巻だった。
よく考えてみればアラベス戦の先制点はムリージョのカベッサであったし、チーム浮上のきっかけを作ってくれた。マジョがリーダーシップを発揮しきれないなかでの功績は大きかったと思う。
現在、レンタル組のなかでは最も買取の優先順位が高いとされており、絶賛交渉中。
交渉相手のサンプドリアに入れ替わりで加入した吉田麻也が悪くないプレーを見せているのを筆者はコッソリ微笑んでいた() 日本人としてはムリージョの交渉に良い影響を与えることを祈りたい笑
試合前に必ず両手を天に掲げてお祈りするルーティンがある。一体なにを唱えてるのだろうか?ちょっと気になる笑
ネストル・アラウホ
陽気なメキシコ人CBは今季は怪我もなく安定したパフォーマンスを見せた。ちょいちょい怪我をすることが多く、昨季はいつ大事なところで離脱してしまうか内心ヒヤヒヤしていたが、今季はその心配は少なかった。
特に後半戦はビルドアップにおいて成長がみられ、べティス戦では悪くない楔を通していた。何が良くなったのかはよく分からないのだが(笑)、ムリージョのおかげで少し肩の荷が下りたのと、元々やや不慣れだった左でのプレーが板についてきたのかもしれない。
裏抜け時のスピードもアイドゥーがカバーしてくれることもあって、そこまで気になる場面はなかった。当たりの強さは健在。ことごとく跳ね返してくれる。
よい兄貴分である。
DFとしてはクラブ市場最高額(当時)で取ってきたが、ここ2年間の残留に大きく貢献してくれた。その価値は十分にあったと感じている。
レバンテ戦では疲れからか、足がもつれて失点に絡んでしまったが、限界まで走ってくれた。その熱きファイトには感謝したい。
他クラブからの興味も取りざたされており、お金を作るために売却に動いているともいわれている。キャリアももうすぐ終盤であるが、もう一つ上のクラブで一花咲かせに行くのだろうか?
ムリージョの項でアイドゥーを番犬と表現したが、アラウホの方がブルドッグやパグっぽくてよりイヌっぽいとは思う()
ジョセップ・アイドゥー
ムリージョ加入の恩恵を最も受けた一人。コスタスの序列低下に伴い出場機会を得たアイドゥーであったが、後半戦に入るころには失点直結のトンでもミスをやらかしていたこともあり評価が下がっていた。しかし、ムリージョがうまくコントロールしてくれるおかげか3バックの右として息を吹き返すこととなる。
近年、セルタのCBは裏抜けに対するスピード不足が指摘され続けていたが、遂に彼の加入で長年の問題が解決。爆速の戻りで、FWに半身くらいなら先行されてても何とか追いついちゃったりするw ムリージョも足は遅くないがアイドゥーがいることでラインを高めに設定しても安心してプレーが出来るようだった。もちろん当たりの強さは健在で空中戦は負けない。突如FWとしてブレイクしたジョレンテなども抑え込んでおり、後半戦は悪目立ちすることは少なかった。
さらに調子が上がってくると中盤にまで進出して攻撃の芽を摘み、楔も打ち込んでくれる。3バック時には基本的にアラウホとムリージョにプレスをかけてアイドゥーはあえてフリーに、という対策のチームも多かったが、ほったらかしてると切れのある持ち上がりやアクセントになるパスを打ってくるのでなかなか厄介なDFだったと思う。3バックから反撃の4バックに転じるときは不器用ながらも右のSBを務めることもあった。マドリー戦の同点弾はアイドゥーが我慢してキープしてから生まれたもの。マルセロへのフェイントは全く効いてなかったが(笑)、ボールロストすることなくデニスに繋げ超絶アシストに繋がった。因みにこの試合、ジダン監督にもタックルを決めている()
ボールを追いかけっていって滑ったら、きれいにジダンの顔面に入ってしまった。頭突きされることなく、すぐに許してくれた模様。やさしい。笑
一方でムリージョが居なかったオサスナ戦は絶望的に良くなかったし、相変わらずミスも散見。なぜだが良く分からないが、プレーの強弱をミスるという不思議なミスをやらかす。へなちょこのバックパスで相手にかっさらわれることや至近距離のパスを焦ったのかシュート並みの速度で打ち込み、受け手がトラップできないなどなど・・・極めつけはプレッシャーが掛かってない状態で胸トラップを大きく逸らし失点。エスクリバは天を仰ぐしかなかったw
加入当初はヘントがなぜスタメンで使わないのか不思議に思ったが、パフォーマンスの安定性の低さで納得した。来シーズン、お茶目なミスはほどほどにしていただいてもらいたい笑
最終節は気合の入ったモヒカン的髪型で登場。ドレット気味のヘアーとの組み合わせで残留への闘志を感じた。試合終了後は疲労困憊でぐったりと倒れこみコーチに慰められる場面も。喜怒哀楽がはっきりしてる点も愛すべきポイント。
パフォーマンスが安定すればビッククラブへの引き抜きも十分あると思っている。もちろん移籍先で大爆死する可能性も多分にあると思う()
ぜひサッカーゲームではオサスナのアリダネと一緒にフィジカル&髪型お化けコンビで遊んでもらいたいw
ホルヘ・サエンス
プレシーズンから期待されていた若手CBであるが、今シーズンは思ったよりは活躍の場が少なかった。冬にはバレンシアに戻る話もあったが、残留。後半戦は上記の三人が抜けてしまったときに3バックの左として主に出場した。
チーム唯一の左利きCBということで、それを生かしたビルドアップへの参加が見込まれた。しかし3バック時は引いてることが多く、なかなかも持ち味が発揮される場面が少なかった。
一方で課題に挙がっていた守備面は少し成長が見られたように思う。バルサ戦では左WBが急造のハコボであり大変苦しい戦いを強いられる予想であったが、上手く二人で連携しメッシとセメドに決定的な仕事をさせなかった。カバーの面で成長が見られたのが大きかったかなと感じる。
まだ来年もレンタル期間が続くので、飛躍に期待したい。あわよくば買取を検討するくらいの活躍をしてくれると大変嬉しい笑
結構長身であり、優しそうな顔をしてるので、きっとモテるに違いない笑
選手の振り返りも、あと1回!
最後はMF編です!